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【ジブリの現場】仕事道楽 鈴木 敏夫

 今回のフォトリーディングのターゲットは、鈴木 敏夫さんの『仕事道楽』です。

仕事道楽
仕事道楽―スタジオジブリの現場 (岩波新書 新赤版 1143)

副題は「スタジオジブリの現場」です。

著者の鈴木敏夫さんって、僕は知らなかったんですが
スタジオジブリ専属のプロデューサーさんなのだそう。
もともとは「アニメージュ」というアニメ雑誌に創刊
から関わっていた方なのだそうですが、ジブリ設立前
の宮崎駿さん、高畑勲さんたちへの取材から縁が生まれ
いつの間にか一緒に仕事してたという(汗)

これまでのジブリ作品や、それ以前の、たとえば「カリ
オストロの城」あたりのエピソードなども収められた
ジブリファン必読の1冊です。

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目 次



 序にかえて―体にしみこんでしまった記憶
1 「仕事は公私混同/まかせた以上は全部まかせる」
  『アニメージュ』創刊のころ
2 「つきあう以上、教養を共有したい」
  高畑勲・宮崎駿との出会い
3 「一番大事なのは監督の味方になること」
  『風の谷のナウシカ』そしてスタジオジブリ設立
4 「企画は半径3メートル以内にいっぱい転がっている」
  宮崎駿の映画作法
5 「みんなで坂を転げ落ちるのが映画づくりだ」
  高畑勲の論理と実践
6 「人間、重いものを背負って生きていくもんだ」
  徳間康快の生き方
7 「いいものを作るには小さい会社のほうがいい」
  「町工場」としてのジブリ
 あとがき 雑談のなかから作品は生まれる


概要と感想


 宮崎駿さん、高畑勲さんの2人を中心とした、ジブリの
作品についてのエピソードが満載で、ファンならよだれが
出そうな内容かと思われ。残念ながら僕はそこまでファン
というわけでもないのですが、それでも「ポニョ」をはじめ
とする作品群の誕生から制作過程の色々な話は、単純に
興味をもって楽しめました。

僕が期待したのは、『仕事道楽』というタイトルから連想
される、大好きなことを仕事にしているという、本田健さん
的なライフワーク的な仕事のありかた、という部分。

そういう意味では、『仕事道楽』という言葉から連想される、
楽しく仕事をしている様子は意外に伝わってこない1冊。
それよりも仕事の奥深さ、大変さなどが多い感じがします。

本書の「道楽」は別な意味から生まれているのでしょう。
それは、大好きな人たちと一緒にいられる幸せ感とでも
いうべきもの。人にほれ込んで、とことんまで付き合う。

それが2章の「つきあう以上、教養を共有したい」に
あるように、同じ土俵に立つために、監督が読んだという
本は全てよみ、見たという映画も全て見るという、徹底
した行動につながります。大好きなことへの情熱って、
人をここまで駆り立てるものなんですね。

個人的に本書で好きなエピソードは、「ナウシカ」の
エンディングに関する部分。当初、映画版「ナウシカ」
のエンディングは今よりももって意味不明な終わり方が
絵コンテとしては出来ていたのだそう。これを書いた
宮崎監督に対して、鈴木さんと高畑さんは、こうした
方が良い!というのを練りに練って、宮崎監督に意見
したそうな。このエピソードはいろんな意味で面白い
ので、是非読んでほしいと思います。


たとえ相手が宮崎監督でも、自分がダメだと思ったら
とことんまで意見を言う。そういう切磋琢磨の環境に身を
置きつつも、大好きな人たちと一緒に仕事をする。
雑談を含めていつでも公私混同しまくって仕事を、いや
人生を楽しく生き生きと生きている感じが伝わってくる
1冊。仕事ってこういうもの、という常識が出来る前の
大学生、高校生にも読んでほしいものです。

仕事道楽―スタジオジブリの現場 (岩波新書 新赤版 1143)
仕事道楽―スタジオジブリの現場 (岩波新書 新赤版 1143)鈴木 敏夫

岩波書店 2008-07
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折り返し点―1997~2008 宮崎アニメは、なぜ当たる スピルバーグを超えた理由 (朝日新書 121) 凡人として生きるということ (幻冬舎新書 (お-5-1)) 出発点―1979~1996 他力本願―仕事で負けない7つの力


ちなみに本書は、鈴木 敏夫さんは全然「書いて」はいない
ことをいきなり告白してくれてます(汗)
全て編集者の方がインタビューして、それを編集したもの
だそうで、ここまでぶっちゃけて良いんだろうかという(笑)
そのインタビューすら面倒になって、鈴木さんが企んだ、
1石2鳥の作戦もなかなか見事。

この本の出版までの道のりも含めて、仕事への情熱が
感じられる1冊でした。

ここまで読んでくれて、ありがとうございました。
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