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課長の会計力 望月 実

 9月のリーマンショック以降、対岸の火事と思っていた欧米の金融
不安の余波がついに日本でも感じられるようになってきましたね。
ソニーのように正社員まで削減の対象になってきている企業も出始め
ました。

こんな状況の中で、企業の中でも、本当の意味で「生き残る人」と、
そうでない人が出てきているのではないでしょうか。そして個人の
チカラを引き出すために、現場の課長の能力の影響は大きいことで
しょう。

本書『課長の会計力』は、売上と経費と利益の関係から、どういう
戦略で販売すれば利益が最大になるのかなど、数字を使って部下に
動いてもらい、結果を出すための「数字の技術」が詰った1冊。

課長の会計力 自分とチームが結果を出すための数字の使い方
課長の会計力 自分とチームが結果を出すための数字の使い方

さらに、ERPにも言及している非常に珍しい会計本でもあります。
僕個人としても、ITを仕事にしているものとしてとても興味があ
ありました。ERPってほんと、現場の人に理解されにくいですか
らねぇ(汗)

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目次



プロローグ~なぜ、課長に会計力が必要なのか
第1章 値引きはどこまでしてよいか 売上と利益の関係
第2章 資金繰りに困らないために 運転資金の計算方法
第3章 勘定合って銭足らずを避ける技術 キャッシュ・フロー計算書
第4章 儲かるための「コスト」の基本 変動費と固定費
第5章 予算がわかれば’会社’が見える 予算の作成
第6章 予算を達成するための数字の見方 予算実績分析
第7章 勝ち組企業の「儲け力」 利益を増やす発想法
第8章 経営の効率とスピードを上げる ERPシステムとは何か
第9章 予算よりプロセスを管理する 未来の管理会計
巻末 課長におすすめ経営本
あとがき 軍師は数字で考える

コラム
 なぜ吉野家は牛丼を280円で売ったのか
 三越伊勢丹グループの中期経営計画
 経営環境が業績に与える影響 なぜ任天堂は業績予想を修正したのか
 吉野家と任天堂の株主のプレッシャーに負けない経営


概要&感想



■知らないと大変!値引きと利益の関係

 1万円の商品を100個売る場合と、10%引きで150個売る場合
 どちらが利益が出るのか?

 売上が欲しい場合には後者が正しい選択ですが、利益で考えると
 1個あたりのコストを考えにいれないとわかりませんよね。
 実際にどこまで値引きすれば良いのか?をいろいろとシミュレート
 しながら実際の取引に臨むことが大切です。
 
 課長レベルだと、こういう基本的な数字の考え方を、チーム内に
 浸透させる必要があります。本書はそのチカラになってくれること
 でしょう。さまざまなケーススタディがあり、そのまま使っても
 良いかもしれません。

■ERPって?

 個人的に一番のヒットはここ。
 個別の業務システムとの最大の違いは、部門間の業務フローを考慮
 に入れて、会計システムも含めて一元的にデータを管理できること。
 ただ、現場レベルで見ると、従来のシステムとインプット面では
 違いがほとんどないために、超意味なしと思われてきました。

 実際、ERPが現場のちからになるには導入後少なくとも半年以上
 がかかることでしょう。それまでは経営トップがうまく操縦する
 必要があるなと思います。もちろん、ITベンダーもですが。

 逆にERPが機能し始めると、課長の恩恵も多いかと思います。
 それは自部門の売上・利益・コストなどが把握しやすくなること、
 さらに、ピンポイントで問題を見つけやすくなることなどです。
 ただ、ERPを有効に使うにも、多数の数字で表されるデータの
 中から、何が問題なのかを見極めるチカラが必要です。

 本書のような会計書でERPを取り上げているのはそのためなの
 だと思いますよ。


現場目線のケーススタディも多く、そろそろ来年の予算編成が近くて
胃が痛くなってきた課長さんには役に立つ1冊だと思います。

課長の会計力 自分とチームが結果を出すための数字の使い方
望月 実

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■このブログで紹介した望月さんの本

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実は本書は、これまでのご縁で望月さんからいただいたものです。
望月さん、本当にありがとうございました。

ここまで読んでくれて、ありがとうございました。
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