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3年で辞めた若者はどこへ行ったのか@城 繁幸

 今回のフォトリーディングのターゲットは、城 繁幸さんの『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか』です。

3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書 (708))

副題は「アウトサイダーの時代」です。

前作、『若者はなぜ3年で会社を辞めるのか?』の続編です。
本書は会社を辞めた若者の取材が中心となっています。
それが副題の「アウトサイダー」へつながるわけです。

目次を見ると本書のテーマは、「昭和的価値観からの脱却」なのだとわかります。
わかりやすい例で言うと

「楽しい仕事なんてないんだ」
「若いうちは苦労しろ」

というのは明らかに洗脳に近い、とまで筆者は言います。

自分がどれだけ昭和的価値観に従って生きているのか?
それを確認しようと思い、おもむろに読んでみました。

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概要紹介&感想



本書には、全部で22個の昭和的価値観の話が展開します。

いくつかピックアップして、ご紹介しますね。

■昭和的価値観2
 「実力主義の会社は厳しく、終身雇用は安定しているということ」

■昭和的価値観11
 「公私混同しないこと」

■昭和的価値観13
 「フリーターは負け組みだということ」

■昭和的価値観15
 「官僚は現状維持にしか興味がないということ」

■昭和的価値観19
 「最近の若者は元気が無いということ」

■昭和的価値観22
 「左翼は労働者の見方であるということ」


さて、これらを見てどうでしたか?
30代以降なら少しは当てはまるものがあったのでは無いでしょうか?

本書では、この昭和的価値観の問題を、世代間の問題として捉えています。
単純に若者vs中年以上という図式でも無いのですが、
これまでの年齢による昇給という考え方を、仕事に見合う報酬という考え方に
シフトしようとする時、必ず反対するのが、既得権益を持った世代だ、
としています。

この点については、昭和的価値観22で、いわゆる左翼のほうが保守的だ、
というのが面白い視点でした。つまり、労働の成果に関わらず、
一切の賃下げを認めない姿勢が保守的だ、という事です。
この、労働に対する正当な報酬を年齢に関わらず支払う、
という事を認めなければ、若者の仕事に対する熱意を維持することは難しく、
またワークシェアリングも導入は困難でしょう。

そういう意味では、自民党から仮に民主党や、社民党、あるいは共産党に
政権が変わったとしても、労働に見合う報酬へのシフトは難しい、という
筆者の意見には納得です。


今の報酬体系に疑問を持ったことがある方、自分は頭が固く無い!
と思う方は是非とも読んでいただきたい一冊です。

3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書 (708))
城 繁幸

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ちなみに、昭和的価値観に代わる「平成的価値観」とは?

⇒「多様性」


関連本



■前作「若者はなぜ3年で辞めるのか?」
  若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)

  このブログでの記事 ⇒ 若者はなぜ3年で辞めるのか?

■座右の銘は「公私混同」の山田さんの代表作

  さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)

  昭和的価値観11のインタビューのお相手でした。
  元々彼の勤めていた大手会計事務所も今はもう無いそうです。


■格差問題ならこちらもどうぞ

 下流社会 新たな階層集団の出現 下流社会 第2章  なぜ男は女に“負けた

  このブログでの記事 ⇒ 下流社会 第2章@三浦展


ここまで読んでくれて、ありがとうございました。
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